2019年 4月

▲6歳6ヵ月の男の子(4年保育)
NPO法人 天草あゆみ保育園
(熊本県天草市本渡町広瀬457−3 TEL 0969−66−9140 園長 鮫島 里子)

 天草あゆみ保育園は天草市の海が見える高台にあります。産休明け保育や長時間保育がなかったので、1974年に親の要望で急遽0〜2歳児までの保育を無認可で園長の自宅で始めました。その後、さくら・さくらんぼ保育に出会いました。
 春の全国保育実践交流会で年長一人でも交流保育の中で育った子どもの絵を見て感動し、年長までの保育を保護者に理解してもらいスタートしました。1996年初めて3人の卒園児を送り出しました。経営は厳しく、存続が危ぶまれましたが、保護者の要望で、2013年NPO法人を設立、2015年地域型小規模保育園(0〜2歳児まで定員19人)に認可され現在に至っています。
 しかし年長までの認可ではないので、3歳以上児は連携園に移らなければならず、きょうだいが別々の園に通うことになります。そこで年長までの認可を希望し、行政に相談や陳情など行いましたが、今のところ難しい状況にあります。年長まで育てたいと思い、3歳以上児は認可外で施設を別の所に移し、保育を頑張っていこうと思っています。
 この子は2歳6ヵ月で入園。こだわりが強く偏食もあり、給食がほとんど食べられませんでした。しかし園では、毎日の雑巾がけとリズムあそびで身体を動かし、園外では春には野いちごや筍、つわぶきなど、秋には栗やむかごを求めて野山を駆けまわり、おなかをすかせて何でもパクパク食べられるようになりました。また畑仕事では、無農薬の野菜を育てたりもしました。年長の課題や交流保育に取り組む中で、何度失敗してもできるようになるまでやるんだという力が育ち、コマ回しでは名人になって堂々と卒園していきました。
 この絵は『ドリトル先生アフリカゆき』のお話を聞いて、その後一気に描き上げました。