私たちは絵を通して子どもが「育つ」ことを、この保育カレンダーで発信し続けています。

　年々激しく変化する地球環境や次々と現れる新しいウイルス、そして21世紀を迎えてもなお繰り返される戦争。今、世界全体に不安が押し寄せています。けれども私たちには人類が生み出してきた、平和や子どもの幸せを実現するための叡智（日本国憲法、児童憲章、子どもの権利条約）があります。先を生きる大人としての責任をどう果たすかが問われているのではないでしょうか？

　私たちは、日々の保育実践の中で「子どもは一人の人間として尊ばれる」ことを何より大切にしています。保育カレンダーには、大人たちが集い学びながら知恵を出し合い、今できる子どもにとっての最善を創り出す… そんな各地の奮闘が集められています。

　かけがえのない子ども時代を子どもらしく生きている姿を知って頂き、保育カレンダーの普及にご協力よろしくお願いします。

　日暮れまで自由に子どもたちを遊ばせたい。園外へ出かけ、自然の中でのあそびや交流保育など豊かな体験を子どもたちにさせたい。子どもたちの活動を保障したい思いで、認可保育園を作る決心をしました。自宅の1階和室を使い、認可外のげんき保育園として2019年に定員5人で開園。翌年20人定員で現在の場所に自己整備し移転、2021年には定員60人の認可保育園を新たに開園しました。園舎の西側には山並みが見え、沈む夕日が美しく、田んぼが広がる場所にあります。

　2021年度の年長児は4人です。認可外保育園からの継続児2人の保護者は、卒園した7人の保護者と共に、子どもの育つ環境を求め保育活動への理解と協力を惜しまず、保育園づくりの土台を築いてくれました。認可園となり入園してきた2人の保護者は、初めての行事や活動に戸惑っていましたが、先輩保護者に支えられ、保育園での生活と家庭での早寝早起や食事を大切に生活してくれました。

　4人の年長児は交流園の仲間たちと年4回の合宿や登山、リズム交流等の活動を通して仲間に憧れ、自分を出しながら挑戦し、自信のある姿に変化してきました。そして、その子どもの成長を親同士が互いに認め喜び合い、親も子も仲間と共に育ち合うことができた1年でした。