1998年5月

6歳8ヵ月の男の子(6年保育)
西口共同保育所 園長 岩倉 仁志
5歳6ヵ月のときの絵

  8ヵ月で入所。表情が乏しく、3歳頃まで友だちと交わることが少ない子だった。年長になり交流・合宿保育の中で他の2人の仲間と共に虫を摘み木に登り、遊びぬく力はまわりの大人たちも感嘆する程であった。園長が心臓病のため保育に入れず、特に卒園期には交流し合っている他園の力を借り、西口の親集団、職員集団の底力を発揮しながら担任を中心に保育をすすめてきた。この絵は卒園期の最後、のびのびと自分らしさを表現し、本人は満足して卒園することができた。子どもの思いをつかみ、どのように一人一人の課題に向かわせていくのか、大人自身が困難に向かった時どのように生きていくのか、子どもたちからつきつけられた1年だった。子どもに学び更に保育を発展させていきたい。絵は「黄金のかもしか」を描いている。(岩倉)