2001年 表紙
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6歳6ヵ月の三つ子の女の子たち(5年11ヵ月保育) |
妊娠26週と7日で破水となり入院。子宮内膜症瘢痕よりの多量出血のため、29週と4日で緊急手術で出産した。出生体重は第1子1292g、第2子906g、第3子1150gの超未熟児、極小未熟児として生まれる。あらゆる処置を受けて、生後94日〜116日で3人無事退院した。 その後、育児は大変なもので、とても家族だけでは育てられないと生後7ヵ月で入園した。特に第2子は体重の増加がおもわしくなく、筋肉の張りもなく、目も合わないなどの問題があり、お母さんは1年間母子通園をし、赤ちゃん体操を応援した。風邪や気管支炎の熱、そして中耳炎などを繰り返したため、保育園を休むことも多かった。家に出向いての保育、ご飯の差し入れなど、みんなで大変な時期を乗り切ると、3歳頃には毎日登園するくらい元気になった。 その後もA子は新しい事が受け入れられない、B子は体力がなく、きつ音や円形脱毛症が出たり、C子は理解力がゆっくりといろいろあったが、とにかくゆっくりじっくり身体を育てようと、4歳児の時には4間×8間のホールの雑巾がけを取り組みつづけた。 そして、満6歳を迎える頃には、3人ともひと皮むけたような成長ぶりを見せてくれた。 私達には、待つ事の大切さと、乳幼児期の子どもの可能性を教えられた保育だった。両親は卒園の際「今日の我子の姿を見て『どの子も育つ』というこの保育のすばらしさを改めて知り、又この保育に出会えたことを嬉しく思います」と話され、父母、職員みんなで子どもの育ちを喜び合った。 |