2003年 表紙
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もみの木保育園 |
今年度年長は4人の集団でした。うち1人は自閉症という障害をもっていました。この子は入園を機会に、家庭ではそれまでのビタミン8種入りジュースに頼らずバランス良い食事へ、眠れない子を午前5時半起床、午後8時就寝、テレビは見せず、山遊びへと生活を激変してくれました。園では、「しっかり身体をつくる」、「好きなことをふやす」、を柱に保育を積み重ねました。毎日のリズム遊び・雑巾がけで腕の力がついてきた5歳頃から、道具を使いこなし、とことん遊びこみました。包丁が使いたくて毎日1本親しくしている隣家の畑から大根を抜いてくるなど、楽しいエピソードは絶えず、大人の制止の声にゆらがないM君は子どもたちの憧れでした。 友だちと遊べるようにと1年多く園生活を送りました。年長になるとため込んだ力を発揮し、立ち泳ぎ、縄跳び、直滑降のスキー、跳び箱など仲間とともに笑顔でする姿は、驚きと喜びの連続でした。この凧も仲間のを見て作り、一緒に上げて遊んだものです。 保育者は試行錯誤の連続でしたが、全国の実践に学び、子どもの育つ力を信頼し、粘り強い保育へと脱皮させてもらいました。 |