今年(2005年)は戦後60年、また地球上で唯一の被爆国として60周年を迎えます。過去を常に振り返る事によって現在、未来の姿が見えてきますが、昨今の政治、社会の状況は何かきな臭さを感じさせ、不安をあおられます。私たち大人は改めて『平和なくして子育てなし』の気持ちで歩み続けたいと思っております。
1953年にテレビの放送が始まり、60年代に全ての家庭にテレビが普及してから早や50年。この50年間の世の移り変わりは人類の何万年もの生活の変化に匹敵するのではと思われます。今や赤ちゃんに授乳しながらテレビやビデオを見ている母は普通であり、乳幼児期の時代から子どもは強烈な光と音に晒(さら)され、心(脳)も身体もくたくたになっている子どもたち。あげくに、子ども(赤ちゃんも含めて)をターゲットにした商品(育児ビデオ等)が次々に発売され、競争社会も行きつくところまできたかと思われます。
そのような社会環境の中で子どもたちの中には発達の弱さ、遅れも目立ち、体力と運動能力の低下にも歯止めが利かない状況です。
今年のカレンダーは、どんな発達の状況に置かれても、保護者と保育者が手を携えて、乳幼児期から少年期までは具体的体験を中心にした生活が大事と、太陽のもとで水や土と戯れ、海や山に遊び、他園との交流生活で心を太くする保育をするならば発達の保障ができるという実践を示しているのではと思っています。
子どもにとって困難な時代ではありますが『保育カレンダー』を発行することで、明るい子育ての話題が多くなることを期待しております。
ちょうちん作り
夏の楽しい行事、夏まつり。ちょうちん作りは、年長児の皆が憧れとしている課題の一つである。夏の夜空にちょうちんの灯りが入ると、色とりどりの光の中に子ども達の細やかな絵が浮き上がる。小さい子どもはその美しさに憧れ、年長は自分が作ったちょうちんに誇りと自信で笑顔があふれる。
ちょうちんは、画用紙を二枚組み合わせて作る。年長は初めて自分の絵の具をもらい、細マジックを手に、喜びいっぱいで始まる。
外側は厚手の紙を二つ折にして幅の細い帯状を、線にそってハサミをていねいに入れていく。目は目標をしっかりとらえる。20本あるその一本一本の帯に、自分の描きたいものを自由に描いていく。またその一つ一つを絵筆で染めあげていく。思っていたより大変な作業に苦労する子も少なくない。長時間、同じ姿勢の取り組みは、体力、集中力、持久力を必要とする。
どの子も集団という大きな刺激をもらい、必ず全員がやり遂げることができる。苦労しながらも大作をやりとげた子ども達は、達成感、満足感を存分に味わい自信をつけ、次のものへと意欲的に挑戦できる力をたくさんつけていく。
たんぽぽ保育園
茨城県ひたちなか市大平1−18−36
電話: 029−273−8242 園長 佐藤れい子
|
発行:保育カレンダー編集委員会
宮城県登米郡迫町佐沼字錦132-2(錦保育園内)TEL0220-22-2647 FAX0220-22-8757
|