姉妹園のみなさまへ ご支援ありがとうございました。
各姉妹園のみなさまへ
平成23年3月30日
いわき・さくらんぼ保育園 櫛田 啓子
東日本大震災での保育園の現状をお知らせします。
いわき市の現状報告
いわき市の被害状況はニュースでたびたび報道されております通り、海岸に近い家はほぼ全壊状態です。また、海沿いにあった病院・学校は機能していない状況です。職員の中でもパートさんで息子さんが亡くなったり、実家が全壊、床上浸水、保護者の中には曾祖父が未だに行方知れずなどの悲しい報告もあります。
街中は、若干活気はみえてきていますが、原子力のこともあり、大半は県外に避難している。また、電気は大丈夫な家庭もありますが、水道が現在も断水状態で、保育園は4月中ごろ復旧予定だそうです。
しかし、水道水の安全性も不安定な状況で、配給のペットボトルの水を集めたりしています。
市の保育園について
公立保育園(大きな園を中心に)は3月28日から開所し、民間保育園でも開園している所は数箇所ですがあります。
いわき・さくらんぼ保育園
地震後、幸いなことに、園児を全員無傷で親元に帰せました。
しかし、園ではガラスが何枚か割れ(飛散防止シートがあり飛び散らなかった)そのガラスが手にはいらないので、ベニア板で代替し、蛍光灯・柱などは大工さんにみてもらい若干修理などをしましたが、まだまだ検討することが残っています。
開園については水の問題はありますが、3月31日(木)から開園予定で8時~17時まで開園です。園児には完全防備での登園やお弁当・水・おやつ・紙おむつ(0・1歳)など持参してもらう予定です。
現在は3月28日(月)に職員を招集して、会議を開き、開園までの間、午前中勤務として、新年度にむけての準備など進めています。
こんな状況で、どれだけの子ども達がいわきに帰って来れるのか、帰ってきてくれるのか、とても不安です。また、原発の問題は見通しがもてず、園外保育は不可能と考えています。明日が見えない状況ではありますが、一歩一歩前進しなければとの思いで生きています。
全国の姉妹園の園長はじめ、仲間たちからたくさんの激励の声をいただき、本当に心強く思っております。 ありがとうございました。
(以上は3月30日に全国の姉妹園にFAXで送信された現状報告です)
各姉妹園のみなさまへ
平成23年5月
いわき・さくらんぼ保育園 櫛田 啓子
たくさんの支援物資、義援金のご協力ありがとうございます。
今回は全国のみなさまからのたくさんの支援物資、義援金のご協力ありがとうございます。
震災から、2ヵ月になりました。
震災で落ち込んでいた、いわきの町も震災前のような活気を取り戻しているように思えます。
しかし、いわきの子ども達は園庭にも出られず、桜の花がいつの間にか散り、春の花を室内から眺めているような状況。
あれから、4月スタート122人の予定でありましたが、今回の震災で県外で生活することを決意した方。親の失業で園を辞めざるを得なくなってしまった園児など15人の園児の退園となりました。
職員も3月31日付けで、原発の不安で正職員3人、6月産休予定が4月から休みをとりたいと1人が休みに入りました。
緊急で体制を組みなおし、新学期を迎えました。
4月11日・12日 震度6弱の大きな余震でガスが止まり、14日~16日休園。
4月前半は30人前後の登園。後半になり70人~80人といったところです。
5月に入っても震度5弱(6日 午前2時ごろ)と余震が続いています。
5月の連休明け何人の園児が帰ってこられるか・・・・・・。
原発の問題が一番大きく影響しています。園でも放射線計量器で園外・園内と測定をしていますが、0.23マイクロシーベルトから、なかなか低くならないといった状況です。
(上記は最近の状況を保育園生活が大変ななか送ってもらった報告です)
「温かい気持ちありがとう」
5月11日
錦保育園 一村 則廣
地球上に誕生した生命は人類も含めて、氷河期や天体の衝突によって何幾度となく危機に曝され、それぞれの時代のスター(例えば恐竜等)が消戈去っていった。しかし、生刮球継続し、また、新しいスター(例えば、恐竜後の哺乳類等)を誕生させていき、今は人類が地球上で生を謳歌している。
3月11日の大震災・津波も地球にとっては瞬きのごときであったであろう、しかし、人間は大きく被災し、2ヶ月たっても家族の安否が分からない、住まいがない、仕事を失う等、精神的にも経済的にも見通しが持てない人々が厄くさんいる。
歴史の刻みの中で私たちはこんな政治体制であったら、こんな政府であったら幸福に生活できるのではと選択をしてきた。しかし、今この被災の中で「絶望感」をもつ多くの人々が居るということは、誤りの選択をしていたのかもしれない。
『愛と変革の保育思想』を根底に持つ私たちの保育組織はこんな時にこそ友情と連帯の思いを共通にして、温かい義援金・支援物資と人的ボランティアを寄せていただきました。
被災した現地の人々は本当に感謝申し上げております。
長い間に培われてきた互いの友情に感謝。「人間性」に感謝。