支援物資及び義援金『お世話になり、ありがとうございました』

各姉妹園のみなさまへ

2011年6月 東北ブロック発行

東北保育実践交流連絡会 会長 一村則廣

紫陽花が雨に濡れ、田んぼの稲が見事なくらい緑々して、日本の四季の豊かさを存分に感じさせられていますと、3月11日の日に何があったんだろうと思うときさえあります。現実は、報道等で知られていますように原発の放射能の拡散、瓦礫の撤去、仮設住宅への入居、また、仕事の見通しが持てないことからくる生活に対する不安。様々な不安が重なってくるため心の問題が起き、生活が荒れるという問題にまで発展しています。

私は、この地震、津波、原発事故に対し、2つの視点で見ております。

①は、自分の生活の範囲の中で被災された人々に対し「心を寄せ」、具体的なことを行う。

②は、政治の動きから目を離さないことです。

①については、ボランティア活動をはじめ、物的支援等々、皆様本当に良くやっていると思いますが、②については目も当てられない様な政治の動き、多くの人々はあきれ、あきらめの気持ちさえ持ち始めております。「恥を知らぬ人々」しかし、振り返ってみますと、誤りの選択をしたのも私たちです。これを機に「誤り」の選択をせぬように知らせていきたいと心に誓っております。その選択の視点が、まさに私達の「保育思想」なのだと。

さて、各地から今も食糧を中心にして支援をいただき役立てられております。「何か必要があったら知らせて」と連絡を受けますが、最近は様子を見てもらっています。現地の状況が様々になり具体的な物品で支援をすることは少し難しくなってきました。

私は、これからは「共感」と「運動」が支援の大事なことかと思っています。「生活の再建」「地域の再生」「原子力発電で電力の大量生産、大量消費」等々。私達がどんな立場で声を上げるかが、現地の支援になるのではと思っています。九州の玄海原発を始めとして全国の原発に対し反核の動きは何より「フクシマ」に対する支援になるかと。

これまでの支援物資、義援金に対し、本来はその都度に御礼を申し上げるべきですが、全国のニュースの紙面を借りて御礼にかえさせていただきます。

久しぶりに戸外で遊びました!

福島県 いわき さくらんぼ保育園 櫛田

いわきさくらんぼ保育園となごみ保育園が福島を脱出して、宮城の錦保育園で待つ錦とさくら保育園の子ども達と合流。2泊3日の交流合宿をし、「龍の子太郎」の観劇を楽しみました。
大震災、原発事故と、未だ制限のある生活の中で、今回の「龍の子太郎」の観劇と交流合宿が出来た事に本当に感謝しています。全国の姉妹園からの義援金、宿泊先の錦保育園の職員と保護者の方々の温かいご支援、送り出してくださった自園の保護者の方々、これらのご協力無くしては実現できなかったことだと思っています。
子ども達は、久しぶりに思いっきり広々とした公園を駆け回り、プールでは水しぶきを全身で浴びるなど、どれをとっても活き活きした子ども本来の姿を見せていました。
「龍の子太郎」を見た子ども達は最後まで舞台に釘付けで、いつか大人になった時に素晴らしい文化に触れたことを思い出してくれたらという思いで一杯になりました。
今回、この合宿に参加させて頂き、いかに普段の生活が大切か改めて思い知らされました。困難な中でも必ず安全な日常を取り戻せることを信じ頑張っていこうと思います。ありがとうございました。

(全国保育実践交流連絡会に参加されている各保育園・幼稚園に送れた東北ブロックニュースを東北地区の実践交流会の了解を得て掲載しました)

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