開園35年目の認可保育園です。月齢の低いクラスで、心室中隔欠損症や先天性食道裂孔ヘルニアという産まれながらの病気やてんかんを発症した子など様々な子どもがいる14人のクラスでした。担任自身が「年長だから〜しなければ」と力むことなく生活や活動が出来たのは、職員の支えがあったからです。1年間焦らず子どもの良い面を見つけながら生活してきました。課題(雑巾縫い・鯉のぼり作り・縄跳び編み・跳び箱等)に取り組んだり、交流合宿を体験するたびに子どもの成長を感じました。課題は6歳の子どもにとって大きな意味があると痛感しました。親たちも子どもたちのために班長バッチ・靴下・お大事袋の刺繍の製作や、月1回の運営委員会を行うことで、子どもを中心に生活するという考え方に変わっていきました。
この子は自分に自信がなく、泣いたり、慌てたり、ふざけたりすることが多くありました。「頑張れば出来るから」と伝えながら生活し、励ましてきました。母は育児に対しあまり担任の意見を受け入れようとはしませんでしたが、この子が自分の思いを担任に言えるようになった姿を見て、母も変わっていきました。
年長になってからは課題に取り組むことで自信を持ち始め、母もその姿に励まされ受け入れることで、一層この子も変わりました。何ごとにも自信を持ち友だちもたくさんでき、今は元気に学童へ通っています。
この絵は『わらしべ王子』の物語を聞き描いた絵です。