2018年 1月

▲年長児11人の共同制作
さくらっこ保育園(福島県喜多方市字青葉台47 TEL 0241−23−0415  園長 山口 美智子)


 13年間の共同保育園を経て認可保育園になって16年目です。
 軽度知的障がいの子を含めた11人の年長集団でした。0歳児期は、2011年3月11日に起こった東京電力福島第一原発事故直後で芝山でのハイハイや園庭あそびができませんでした。職員は屋内やテラスなどの限られた環境の中で、あそびや発達をどう保障するかを常に考え工夫しながら保育をしました。
 このクラスの子どもたちは0歳、1歳入園で保育年数の長い子どもたちでした。園では毎日の雑巾がけやマッサージ、外あそびやリズムあそびを通して元気な体と心を育て意欲的に過ごせるように保育にあたってきました。親集団も学習会やクラス懇談会へ熱心に参加し、家庭でも「早寝早起き」「食事」「メディアから遠ざける生活」を努力してくれました。親が中心となり「子どもたちに自然体験を」と川あそび、海あそびを体験させてくれました。親と園が同じ思いで子育てできたことが子どもたちの豊かな育ちにつながっていきました。年長の1年は雑巾縫いなどの様々な課題を楽しんで行い、6回の交流保育で自信をつけました。
 2015年度の保育カレンダーに載っていたこま台を見た子どもたちが、卒園前の3月中旬に自分たちも「こま台を作りたい」と言い出しました。担任はすぐに材料調達に出かけ、その間に子どもたちは3つのグループに分かれて話し合い、園生活の中で楽しかったあそび(山あそび・カモメの餌付け・ひみつ基地)を描こうと自分たちで決めました。グループごとに絵を描き、色を塗り、みんなで木の枠を切り、釘を打ち、その日の夕方には完成させてしまいました。子どもたちが自ら「やりたい」と言い、夢中になって、仲間と協力し合う時の力のすごさを感じた『こま台』作りでした。