2018年 3月

▲6歳2ヵ月の男の子(4年保育)
三国ひかり保育園(福井県坂井市三国町楽円53−3 TEL 0776−81−6565  園長 鳴海 賢昌)


 三国ひかり保育園は、2012年4月から公立保育園の民間移譲を受けて開設した120人定員の保育園です。開設してしばらくは、保護者からの保育園に対する誤解、不安や戸惑いがありました。職員は、一丸となって子どもたちを丸ごと受け止めて、あそび、リズムあそび、食事でどの子も元気にしていこうと保育をしてきました。保護者は、子どもたちが保育園を大好きになり、風邪をひかなくなったと喜び、行事のたびに保育園へ足をび、年を追うごとに理解を示してくれるようになりました。
 2015年度からは、三国ひかり保育園が会場になって北陸地区の5ヵ園が集まっての3月の交流合宿(3泊4日)が開催されるようになりました。受け入れ園は、保護者の協力なしでは取り組むことはできません。今では保護者も合宿の意義を理解し支援してくれています。
 この子は2歳2ヵ月で入園してきました。2歳児の頃は熱を出しやすく、祖母が家にいたこともあって、保育園を休みがちでした。3歳児の頃からは、少しずつ仲間の中へ自ら入っていくようになり、水あそび、泥あそびも大胆になっていきました。年長になってからは、雑巾縫いや跳び箱、製作などに時間がかかるものの、地道にコツコツと取り組んでいました。父親は保育園にあまり関心を持っていませんでしたが、園の行事のたびに子どもの変化と成長を感じとり、年長では保護者会会長を引き受けてくれました。卒園式には「こんな豊かな経験をさせてもらえたことが本当に良かった」と喜んで話してくれました。
 この絵は、集団の中で自分の思いを話すことが苦手だったこの子が「おれ、描きたい」と言って、一気に集中して描きあげたものです。