2020年 9月

▲6歳2ヵ月の女の子(4年11ヵ月保育)
遊びの家共同保育園
(長崎県諫早市多良見町西川内1245 TEL 0957-43-6085 園長 佐久間 容子)

 1991年3月に園を立ち上げ、24年の無認可時代を経て認可保育園(定員40人)となり5年目です。設立3年目より、棚田とみかん畑に囲まれた里山の民家を改修した園舎で保育をしています。設立当初より「障がいのある子どももない子どもも、大人も共に育ち合いたい」という思いを大切にしてきました。
 この年の年長児は3人でした。元気はありますが、小さい子の面倒をみたり、片付けなどのお手伝いをしたりすることが少なく、自分たちさえ楽しければいいという面があり、保育士たちは気になっていました。そこで、年長の保育目標を「自分のことだけではなく、周りのことも気にかけ育ち合う」とし、発達に弱さがあったり、生まれの遅い子が多い4歳児と一緒に活動することを多くしてきました。小さい子たちの食事のテーブルの片付けや、散歩のときに遅れて歩く子を迎えに行くことなどを子どもたちにお願いしていましたが、だんだんと声をかけなくとも進んでするようになってきました。「ありがとう!」と言われることが増えていくと、年長の仕事(鶏の飼育や畑づくりなど)や活動も楽しくなっていき、働き者になっていきました。
 この子は1歳3ヵ月で入園してきました。2人兄妹の妹です。大人に甘えることが多く、九州地区の年長交流合宿でも張り切ってリズムをする姿がある反面、夕食や就寝時になると泣き出していました。しかし、135人の年長の仲間たちとの交流を重ねるうちに、自ら仲間を求めたり、一つひとつの活動や課題に真剣に向かい合い挑戦したりして、自信をつけていきました。
 この絵は『ドリトル先生アフリカゆき』の語りを聞いて、サルたちがみんなで手をつないでオシツオサレツを捕らえようとしているところを描きました。