島原半島の北東部に位置し、田畑に囲まれています。目の前には有明海、後ろには遠く普賢岳が見え、のどかな環境にあります。1963年に寺院の敷地内へ宗教法人の保育園を開設し、1986年に社会福祉法人へ移行しました。その10年後に現在の土地に新築移転して24年目を迎えています。
年長児11人は0歳児入所の子が多く、7人が末っ子というクラスでした。園との関わりが長い保護者が多く信頼が厚い反面、我が子を心配してか父母の期待が先行する傾向がありました。子どもたちは大人を頼りすぎる様子があったため、日々の保育の中で仲間とともに体を思いきり動かして遊ぶことや、一生懸命することの大切さを伝えるよう心掛けました。交流合宿では他園の大勢の仲間と過ごし、心細さや葛藤を乗り越える経験の積み重ねによって、意欲が引き出され、卒園期は仲間を認め合う関係に成長していきました。
この子は4人兄弟の第三子でした。運動面で1番にこだわったり、他人と比べるところがあり、保護者にも我が子のありのままを受け止めてもらえるよう話し合いました。12月の交流合宿では『スーホの白い馬』の絵本や記録映画に魅了されました。お話の主人公“スーホ”になって歌い、荒馬を作って仲間と嬉しそうに駆け回り、思いきり心地よく体を動かしていました。できない事もあきらめず最後までやり通した経験が自信につながりました。
この絵は『黄金のかもしか』のお話の一場面です。