2006年12月



6歳11ヵ月の男の子(3年11ヵ月保育)
たけのこ保育園
静岡県島田市岸1498番地 電話:0547−35−0066 園長:森下 光子


 28年の無認可から認可園となって3年目です。
保護者・職員共に「子どもの発達のために豊かな生活と文化を求めて学びおう」と学習を積み重ねてきました。
  この子の姉は“小さい頃おとなしく、手がかからず、なんていい子だろう”と母親は思ってきました。しかし、姉が年長になる頃から母親に向かって無理難題をぶつけるようになりました。母親は、一つひとつ対応してきましたが、第三子の誕生と遠距離通園なども重なり、疲労こんぱい状況となりました。それで父親は、自宅を保育園近くに引越し、この子と姉と、早起き・散歩・体操などをして、子育てを楽しみ支えてくれるようになりました。
  この子は、筋力が弱く、自我も出さないおとなしい子でしたが、雑巾がけ・動物当番・畑仕事やリズムあそびなどを通して身体と心がしなやかになり、自信をつけていきました。
  6人の年長の仲間の一人として、仲間のよろこびは、自分のよろこびと思えるようになりました。卒園期には、側転をしてしなやかに伸びた自分の姿に「オレッテ、スゴイ!」と喜びの声をあげていました。
  園内での『1、2歳児時代は「イヤ」「モット」「ジブンデ、ジブンデ」「バカ」をたくさん出させましょう!』と自我や自己主張を大切にする学習会の席で、母親はこの子や姉を通して、小さい頃に自我を通すことの大事さを気づいてくれました。
  この絵は、『子じかの太郎ちゃん』の映画を観た後に、黙々と“キリッ”とした姿で描きました。