2008年3月



   
▲3歳1ヵ月 入園して初めて描いた絵   ▲3歳7ヵ月 散歩が楽しくなった頃   ▲3歳11ヵ月 つくしを初めてたくさん取った日に描いた

   
▲4歳7ヵ月 言葉が出始めた頃   ▲5歳7ヵ月 近くのお寺にバスに乗ってあそびにいっているところ    

▲6歳11ヶ月の男の子(4年保育)高取保育園
(福岡県大牟田市大字歴木4−32  0944−56−5240 園長 早川 由美子)


 福岡県南にある開園29年目の園です。今年度、当市では障害児保育の補助金が削減され、障がい児を積極的に受け入れてきた園にとって大きな出来事でした。保護者と保育者が力を合わせ障がい児保育を守るために【“補助金制度の充実と存続を求める”請願署名】を10日間で6,600筆集めました。

 今年の年長児クラスは半数が単身家庭でした。職員会議で“子どもをしっかり育てることで、おとなも元気になる”と話し合い、子どもが楽しいと思える日々を多くつくろうとスタートしました。小さい時から“遅寝遅起き”の子も多く、足腰も弱くすぐ「疲れた」という子どもたちで、ささいな事でのトラブルも絶えませんでした。〈身体をしっかり動かす〉〈食べる〉〈寝る〉ことを大事に保育しました。子どもたちが「リズム遊びを早くしたい」と言ってくるようになった秋頃から、お互いのことを思いやる事が出来るようなりました。

 この子は、2歳11ヵ月で入園。歩き始めは1歳11ヵ月でした。1歳半検診で全体の発達の遅れを指摘され、3歳の時に広汎性発達障害と診断されました。物事へのこだわりが強く、次の行動に移るときなどパニックになる事が多々ありました。言葉も語尾が不明瞭で、相手に伝わらないため大泣きする事もありました。4歳児の時友達ができ、よく2人で行動する姿が見られました。年長になって、特に足腰の力をつける雑巾がけをやりきり、身体の緊張をほぐすマッサージを丁寧にし、この子の生活のペースを大事にすることで落ち着いて過ごせるようになってきました。リズム遊びが大好きになり、特に縄跳びができるようになって自信をつけた頃から、パニックも少なくなりました。母親は介護の仕事で夜勤のあるなか、休みを取って合宿にも参加してくれました。また、子育ての不安や悩みを保育者によく話してくれるようになり、心を合わせて子育てをすることができました。

 この絵は、熊本市の二の丸保育園の仲間と草スキーを楽しんでいるところです。