2008年9月



▲6歳8ヵ月の女の子(6年4ヵ月保育)たんぽぽ保育園
(茨城県ひたちなか市大平1−18−36  029−273−8242 園長 佐藤 れい子)


 開園33年を迎える保育園。園庭が狭く、四方を道路に囲まれており、年々、自然を求めての徒歩での散歩が難しい環境になってきています。

 今年の年長児は24人。個性豊かでしたが、体のひ弱さを抱える子たちでした。毎日の雑巾がけやリズム遊びを大切にし、身体の発達を保障しました。また丁寧にマッサージなどをし、一人ひとりの身体を見ていきました。

 この1年間、散歩や行事、交流園との山登り、合宿などを通して四季折々の自然に触れ、五感で感じる体験をたくさんしてきました。葉の色の移り変わりや、その季節ならではの行事を体験していくことで、自然の変化にも多く目が向く子どもたちになりました。時には、山登りで悪天候にあい、泥沼化した道を、大人に頼らず、大雨の中でも誰一人として弱音を吐かず歩ききり、自然の厳しさを体験しました。

 また、雑巾縫いや夏祭りの提灯作り、運動会の逆上がりや跳び箱など、一つひとつやりきって行く中で、体力・集中力・持続力が育ち、仲間を援助したり励ましたり出来る集団に育っていきました。そして、一人ひとりが出来たことの喜びや自信が大きく育ち、さらなる意欲につながっていきました。

 子どもたちの育ちに、保護者は我が子だけでなく他の子の姿がみえるようになったことで、子育てが楽しくなり子どもの成長を喜びながら、信頼関係ができ、親も子も職員も共に安心して育ちあうことが出来ました。

 この子は4ヵ月入園。年長を前に妹が誕生したことや仲間との体験を通して年長児としての自覚や身体が育つと共に、何事にも丁寧に意欲的に取り組めるようになりました。

 この絵はたくさんの経験の中から、楽しかった山登りのイメージをふくらませて描いた絵です。