開園34年目の認可保育園です。炭鉱閉山後15年が経ち、全国平均より10年早く少子高齢化が進む過疎の街となっています。一人親で子育てをしていたり厳しい就労環境で頑張っている家庭の園児も少なくありません。
今年の年長は20人中10人が0歳児からの入所でした。食が細く、身体を動かすことが苦手な子どもたちだったので、楽しく身体を動かし、自信を持たせていくことが1年間の大きな課題となりました。遅寝遅起きの子も多く、朝のスタートが気持ちよくできないクラスでもありました。そこで毎日のリズム遊びを丁寧に行い、週の初めには朝早くから山登りに挑戦。このことは保護者に、家庭での週末の過ごし方や生活を見直すことを考えてもらう「きっかけ」として取り組みました。
毎日の生活の中で、身体を使う場面を意識的に作ってきました。斜面の土地に建てられた2階建ての 園舎は、道路より約10m低い園庭にトラックも入らず、砂・土を運ぶにも階段を上り下りしてバケツで運ばなくてはなりません。今年の夏は、組み立て式のプールを出すのを少し遅らせ、子どもたちが運んだ土で手作りのプールをつくり、水もバケツで運んで遊びました。9月の交流保育で縄とびを編みあげた頃から、リズム遊びを楽しむようになってきました。跳び箱、鉄棒などの年長の課題に取り組む時、仲間の中で一人一人の頑張りを認め合い、励まし合う姿が見られるようになりました。また保護者会会長のお父さんを中心に"どの子も自分の子のように育て合っていこう"と「おとうちゃん会」を開き、デイキャンプを計画実行してくれました。
この絵は、交流保育の仲間と雪遊びに行った時の絵です。生まれて初めて見た軒下の長い"つらら"に驚き、雪の結晶が光輝くところを描きました。