2013年 12月

▲ 6歳4ヵ月の男の子(4年5ヵ月保育) たんぽぽ保育園
 (広島県福山市日吉台2−11−15  TEL : 084−943−1052 園長 藤井 鈴子)
 認可園となって33年目。交流合宿や年齢別部会など交流園の仲間の中で学び合い、その年齢を生ききる保育が積み上がるようになりました。
 今年の年長児は男児16人、女児7人でした。4歳児までは野山を駆けまわり、走って遊び、運動量を多くしたリズム遊びなどに取り組み、身体を育ててきました。しかし、まだ落ち着けない子、認識がゆっくりな子が多く、よくケンカやトラブルが起っていました。
 年長になり雑巾縫いや雑巾がけには、意欲的に取り組みましたが、長続きせず大人に頼ってきました。9月の交流保育合宿では、竹登りや戸板登り、逆上りをあと一歩というところで諦める子が多くいました。保育者は子どもたちと真剣に向き合う努力をし、一人一人の小さな変化を認めるようにしました。その積み重ねの中で、子どもは自分の成長を実感し、喜び合い堂々とした姿で卒園していきました。
 この子は、家庭の事情で祖父母に育てられました。偏食があり、体力がなく不安になりやすい子でした。大勢の中に入ると落ち着かず、少しのことでかんしゃくを起したり、友だちに手を出すことがあり、大人の支えが必要でした。職員集団が彼の寂しさをしっかり受け止め、何事も自分でやり切るまで見守ることを大切にしてからは、彼は自信をつけて落ち着いてきました。3月の関西地域交流合宿では、他園の子どもや大人とも関係を築き、何事にも自ら向かい楽しみました。
 『森は生きている』のお話が大好きで、この絵を描きました。