震災後、頻繁に起きる余震と目に見えぬ放射能に不安な日々を過ごした1年でした。
園庭が狭いため園の裏山が子どもたちの大切な遊び場でしたが、その裏山の放射線量が高く立入ることも出来ない状態が続きました。
「子どもたちに遊び場を!」と、職員と親たちは力を合わせて園庭や裏山の除染作業を3度も行い、その結果線量が下がり外で遊べるようになりました。また、裏磐梯の合宿が園内の合宿に変更になった時、父親たちは何度も集まり練習を重ね、手作りうどんを中心とした『父ちゃん食堂』を開き支えてくれました。
今までは当たり前に思っていた"四季折々の自然の中で遊び育つこと"が出来ない中、22年ぶりに鯉のぼり作りに挑戦しました。ねぶた作り・かるた作り・クッキングは一人一人の手先の細かい作業やイメージ作りと話し合いを大切にしました。皆で力を合わせて一人では作れないような物を作り達成感を味わいました。また、年長さんが年下の子たちへ、毎月の誕生会で趣向を凝らした物を作りプレゼントしました。誰かのために形ある物を作るのは誇らしく、相手に喜ばれることで自信を持てるようになりました。
6年前から、家庭で話し合い"チャレンジコース"を決めてノーテレビ運動の取り組みをしています。また、絵本の貸し出しやふれあい遊び等のおたより発行を続けてきました。こうした創意工夫ある取り組みやリズム遊び等での体づくりで、子どもたちは話をしっかり聞ける集団へと育ちました。
この絵は『小じかの太郎ちゃん』の映画を観た後に思いを込めて描きました。