国立大田病院院内保育所として17年間運営してきましたが、1999年2月には国立病院再編計画により一度は廃園しました。しかし、当時の保護者や職員の思いを力にすぐさま認可外保育所を立ち上げ、これまでに184人の"こばとっ子"が小学校へと巣立ちました。プレハブの仮園舎でありながらも、子どもたちが自然の中でたくさんの実体験をし、互いに育ち合う日々を保障できるようにと、保護者と共に歩んで15年目の節目を迎えようとしています。
この子は何事にも前向きで、運動会での登り棒や逆上がりでは、意欲的に取り組んでいました。12月、竹馬乗りがなかなか上達せず、その間に友だちが次々とできるようになると、登園拒否をして大泣きする姿がありました。しかし竹馬に乗っている友だちを見ているうちに、自分もやってみたいという思いが膨らみました。そして、仲間の励ましや、家族や保育士の見守る中、夕方暗くなるまで練習するようになりました。時間はかかったけれども、前向きに繰り返し取り組めばできるというこの経験は、卒園前の跳び箱の縦を跳びたいという意欲につながりました。
この絵は『おおはくちょうのそら』のお話の絵です。卒園式のリハーサルの前日に自分から「まだ和紙に描いてなかった。描きたい ! 」と、集中して1日で描き上げました。卒園式では、竹馬・跳び箱を見事にやり遂げ、希望に満ちた姿でした。