1978年、地域に乳児を受け入れる保育所がないことから、ファミリー保育園(無認可)を開設。1981年に認可保育所としてスタートしました。
今から10年前、錦保育園(宮城県)の運動会を見学。「さくら・さくらんぼ保育」に出会いました。それは、私たちが今まで思いもつかなかった運動会でした。子どもたちは、心も体も解放され、生き生きと一つのことに向かっていました。驚きとともに、まさに私たちの保育を見直すきっかけとなりました。園服の着用をなくすことから始まり、子どもたちが自主的に活動できる生活や遊び、環境作りを大切にしました。土や水と遊ぶ大切さや早寝早起きの大切さを、保護者に伝え理解していただくまでの道のりも、短くはありませんでした。「今、子どもたちに大切なことは何か?」を問い続けて10年、東北の仲間たちの力を借りながら保育してきました。
この子は2歳4ヵ月で入園。入園当時は、水・泥遊びを全くしようとせず見ているだけでした。年長になっても自分の思うようにいかないと泣いたり、取り組む前から「オレ出来ないもん!」と諦め、なかなか活動が続かないことが多々ありました。母親は、保育士体験や担任との話を通じて「もっと認めてあげなければ……」と変わり、その気持ちが通じたのか、苦手なことや初めてのことにも挑戦する姿が見られるようになりました。
この絵は、交流合宿の際に観た映画『小鹿の太郎ちゃん』の一場面を一筆一筆丁寧に描き上げたものです。