1971年旧国立病院の院内保育所として開所しました。『子どもたちのためによりよい保育がしたい』という思いから、さくら・さくらんぼの保育を学び、九州の交流保育の仲間に出会いました。
交流保育に参加するようになり10年が過ぎようとした頃、病院が国立から独立行政法人へと変わり、園は企業委託になり、今年で12年目です。救急車の搬入が多く、ドクターヘリの離着陸もあり、かなりの騒音の中で生活していますが、すぐそばに熊本城、二の丸公園、野鳥の森と市の中心部にありながら、緑豊かなところで毎日散歩して遊んでいます。
この子は1歳1ヵ月で入園してきました。貧血もあり風邪も引きやすく、2歳児クラスまでは休むことが多い子どもでした。園へのお迎えが遅い家庭でしたが、なるべく早く寝ることや朝食をとってくることを話し合い努力してもらいました。園の給食内容の改善にも取り組みました。食べることができるようになると、今まで保育者に手を引かれるようにやっと帰ってきた散歩も、楽しめるようになってきました。
年長になり交流合宿では、自らの気持ちを言葉にすることが苦手で涙することもありました。しかし、自分のペースで取り組む芯の強さがあり、課題をやり遂げていく中で自信をつけていきました。卒園間近になり、側転ができるようになりたくて頑張る仲間に「一緒にやろう」と励ます姿も見られました。
この絵は小グループでの交流で、熊本城二の丸公園の樹齢千年の大楠の木を見に行って描き、2日かけて塗りあげたものです。