2021年 4月

▲6歳3ヵ月の男の子(5年11ヵ月保育)
▲4歳9ヵ月 
気持ちの切り替えができるようになり
友だちと関わりを持ち始めた頃
▲5歳9ヵ月 
年長の活動に意欲的に
取り組むようになってきた頃
ひいらぎ保育園
福岡県久留米市上津町2143−1
TEL:0942−51−0800 園長 井浦 智子

 1994年に共同保育園としてスタートし、2002年に45人定員の認可保育園となり、現在は90人定員です。久留米市の南西部に位置し、園の周りには広い田んぼや雑木林が残っています。しかし猪による農作物への被害防止のため田畑を柵で囲まれてしまい、自由に散策が出来なくなってきています。2019年度の年長児は18人、ほとんどの子が0歳・1歳児からの入園です。

 この子は、4人兄弟の末っ子で生後5ヵ月からの入園でした。身体が育てば心も育つというアドバイスで、リズムあそびの両生ハイや階段上りにも毎日取り組んできました。1歳5ヵ月で歩行が確立すると、毎日の保育ではでこぼこ道を歩き、泥あそびをたっぷり楽しんできました。泣きだすとパニックになっていたので気持ちが落ち着くまで待ち、担任は本人が理解できるよう丁寧に声かけをして気持ちを受け止めてきました。

 3歳児検診で言葉と認識面の発達の遅れがあることがわかり、年長になってからも、言葉のやり取りの難しさから集団あそびのルールが理解できずトラブルになったり、指先の細かい作業が苦手な面もありました。

 運動会で取り組んだ逆上がりでは「自分もできるようになりたい」という気持ちに、友だちも子ども先生になってとことん付き合いました。時間はかかったものの逆上がりを見事やり遂げたときは、クラスみんなで喜び合いました。何事に対しても前向きな姿は、友だちにもあきらめずに挑戦する勇気を与え、仲間同士励まし合う姿が見られるようになりました。

 この絵は、『龍の子太郎』のお話を聞いて勇気を出して黒鬼を退治する太郎に感動した場面を描いたものです。