1989年に無認可保育園として開園し、2001年に新設・認可保育園となりました。園舎は、周囲を山や田んぼに囲まれた自然豊かな環境の中にあります。
17人の年長児は自然と触れ合うことが大好きで畑の活動を大切にし、3歳児では夏野菜を、4歳児の時は大根を200本以上収穫しました。年長になりサツマイモを植えた際、イノシシに食べられて悔しい思いをし、諦めきれずに手作りの防護柵を作り、無事に収穫でき喜び合いました。
この絵を描いた子は1歳2ヵ月で入園。話したい思いはありましたが、発語が遅く活動の切り替えにも難しいところがあったので、5歳児クラスになって、就学教育審議会にかける過程で、多動症・自閉スぺクトラム症と診断されました。
クラスの子どもたちは、この子の行動を少しずつ受け入れるようになり、気持ちに寄り添った声がけをしてくれたり、卒園期に夢中で遊んだドッジボールでは、ルールに反することをするこの子に対し「それは違うよ」と向き合うようになり、仲間関係が深まりました。
この絵を描くとき「『黄金のかもしか』の王様が金貨まみれになったところを描きたい」と紙に向かいましたが「かもしかが描けないんだよね…」と途中で手が止まってしまいました。別の紙の隅にかもしかを描いたのをそばにいた友だちが見つけ「すごい、かもしか描けてる」と声をかけてくれ、その一言が自信になり、嬉しそうに描き上げた絵です。