保育カレンダーc
2016年カレンダー紹介
「子どもを預ける保育園がない」お母さんたちの切実な願いである待機児童解消のため「子ども・子育て支援新制度」が2015年4月から施行されました。しかし、この制度は経済的観点からだけで考えられているため、子どもの成長発達を保障できるとは言い難く、一番大切な「子どもを育てる」という視点が置き去りにされています。と同時に、そこに働く人たちの待遇や労働条件が二の次になっていることも大きな問題です。みんなで、どんな制度になろうとも子どもの最善の利益と子どもが子どもらしく育つ権利を守り、すこやかに育ちあえる子育ての場をどこにでもつくっていきましょう。
今、世の中は子どもを安心して生み育てることができる環境ではありません。格差社会、子どもの貧困、虐待、いじめ等、子どもたちの周りには様々な問題が山積しています。戦後70年の今日まで守られてきた「二度と戦争をしない」という憲法9条に対して、集団的自衛権の行使容認や憲法改正の問題が国会で論議されています。しかし私たちは平和の中でこそ子育てが楽しく、みんなが幸せに生きていける社会が実現できると思っています。
2016年版保育カレンダーに掲載されている絵は「どの子も育つ保育」「子どもが主人公の園づくり」をめざして努力している全国の園の子どもたちが描きました。どこに生まれても、生まれに弱さや障がいがあっても、すこやかに育ち仲間とともに遊び呆ける子どもを育てたいと、誰もが願います。私たちは卒園前の子どもたちの絵に感動し、保育実践やそれを支える親集団の力にたくさんの勇気をもらいました。
次ページには、毎日楽しんでいるリズムあそびの紹介をしています。子どもたちの笑顔と活動的な姿をご覧ください。これからも子どもたちの幸せを願って保育カレンダーを制作し続けていきます。ぜひ普及にご協力をお願いいたします。